書誌事項
- タイトル別名
-
- Significance of Eustachian valve in paradoxical cerebral embolism
この論文をさがす
説明
下大静脈弁(Eustachian valve; EV)は胎生期の右房遺残構造物で,従来,病的意義がないとされてきたが,近年,欧米の循環器領域を中心に,卵円孔の自然閉鎖を阻害し,右-左シャントを助長することで奇異性脳塞栓症を惹起するとの報告が相次いでいる.一方,本邦では同様の報告はほとんどない.EVの頻度については,人種差を考慮する必要があるが,本邦では見過ごされている可能性がある.EVは高率に卵円孔開存症を合併し,右-左シャントを助長するとともに,末梢静脈からの栓子を捕捉,あるいはEVそのものが血栓形成の温床になることで奇異性脳塞栓症の原因となりうるから,10 mm以上の比較的大きいEVには留意する必要がある.
収録刊行物
-
- 脳卒中
-
脳卒中 33 (5), 480-487, 2011
一般社団法人 日本脳卒中学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679616020608
-
- NII論文ID
- 130004543210
-
- ISSN
- 18831923
- 09120726
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可