地域在住高齢者における「楽しさ」の因子構造について

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  • Structural Factors of "Enjoyment" among Community-Dwelling Elderly
  • チイキ ザイジュウ コウレイシャ ニ オケル タノシサ ノ インシ コウゾウ ニ ツイテ

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抄録

〔目的〕高齢者の「楽しさ」を構成する因子を明らかにすることを目的とした。〔対象〕群馬県前橋市敷島及び吉岡町老人福祉センターの利用者165名とした。〔方法〕独自に作成した調査票を用い,性別,年齢,「楽しみ」の有無,「楽しい理由」について個別面接により聴取した。「楽しみ」の有無を尋ね,「有る」と回答された方には,その内容および「楽しい理由」を聴取した。「楽しい理由」はTaxonomy of Human Goals(人間が持つ目標の分類)を参照し,「はい」と「いいえ」の2件法で回答を得た。「楽しい理由」としてあげられた項目について探索的因子分析を行い,「楽しさ」を構成する項目を抽出した。〔結果〕楽しみがある人は159名(96.4%)であった。主な内容はカラオケ,センターに来ること,会話,温泉,手芸であった。「楽しい理由」として抽出されたのは3因子11項目であった。それぞれ,第1因子は探究・理解・知的創造性・熟達・課題創造性であり「認知-課題」,第2因子は個性・自己決定・優越であり「自己主張的社会関係」,第3因子は平穏・幸福・身体的健康であり「情動」と命名した。なお,11項目のCronbach α係数は0.73であった。〔結語〕地域在住高齢者の「楽しさ」は,「認知-課題」,「自己主張的社会関係」,「情動」の3因子構造を示し,抽出された11項目で評価できることが示唆された。<br>

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