腹部呼吸介助が呼吸機能と横隔膜機能に与える影響

  • 金子 秀雄
    国際医療福祉大学 福岡リハビリテーション学部理学療法学科
  • 大野 正也
    虹が丘病院 リハビリテーション部
  • 諸富 誠一
    高木病院 リハビリテーション科
  • 今山 隆士
    高木病院 リハビリテーション科
  • 永井 良治
    国際医療福祉大学 福岡リハビリテーション学部理学療法学科
  • 松田 憲亮
    国際医療福祉大学 福岡リハビリテーション学部理学療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Expiratory Abdominal Compression on Respiratory Function
  • フクブ コキュウカイジョ ガ コキュウ キノウ ト オウカクマク キノウ ニ アタエル エイキョウ

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説明

〔目的〕胸郭への呼吸介助の別法として考案した腹部への呼吸介助が呼吸機能と横隔膜機能に与える影響について検証した.〔対象〕健常男性10名を対象とした.〔方法〕対象者に背臥位での上部胸郭,下部胸郭,腹部の呼吸介助とFowler位での腹部呼吸介助を行った.安静呼吸および呼吸介助中における一回換気量(VT),呼吸数(RR),分時換気量(VE),横隔膜の筋厚変化(ΔTdi%),VTにおける横隔膜寄与率(ΔTdi%/VT)を比較した.〔結果〕安静呼吸と比べ,すべての呼吸介助でVT,VEが有意に増大し,RRが有意に減少したが,呼吸介助間に有意差はなかった.ΔTdi%は,測定できなかった下部胸郭呼吸介助を除き,Fowler位での腹部呼吸介助だけが安静呼吸時より有意に増大した.ΔTdi%/VTはFowler位での腹部呼吸介助が最も大きく,背臥位での上部胸郭および腹部呼吸介助より有意に増大した.〔結語〕健常者に対する腹部呼吸介助は,胸郭呼吸介助と同様に換気を増大させ,特にFowler位で行うことによりVTにおける横隔膜寄与率を増大させることがわかった.<br>

収録刊行物

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (28)*注記

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