知能障害児の話しことばに関する研究 : その文章構造の特性について

書誌事項

タイトル別名
  • A STUDY OF SPEECH IN MENTALLY RETARDED CHILDREN : THE CHARACTERISTICS OF DISCOURSE STRUCTURE
  • チノウ ショウガイジ ノ ハナシ コトバ ニカンスルケンキュウ ソノ ブンショ

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抄録

1組(4枚)で1つの話になっている絵カード13組を使用した面接により得られた知能障害児の話しことばを分析し、正常児との比較を行なった。被験児は、知能障害児群がM .A.6歳〜7歳11か月の養護学校中学部生徒28名、正常児群がM.A.6歳〜7歳11か月の小学校1年生31名とM .A.8歳6か月〜9歳5か月の小学校3年生30名であった。分析は、文章の長さ、文の長さ、接続詞の使用、接続助詞の使用、終助詞の使用に関して行なった。その結果、知能障害児の話しことばの文章溝造は、終助詞の使用に特徴があることが示唆された。つまり、文章の長さ・文の長さ、話の展開からみた知能障害児の話しことばの文章構造は、同M.A.の正常児より劣っているが、対人的な面と関係が深く、社会的な発達と関連があると考えられる終助詞の使用に関しては、同M.A.の正常児より発達している傾向が認められた。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 16 (1), 1-13, 1978

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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