自閉症スペクトラム障害児における「なぞなぞ」参加行動の形成に関する一事例検討

書誌事項

タイトル別名
  • Participation in Riddle Games: A Case Study With a Child With an Autistic Spectrum Disorder
  • ジヘイショウ スペクトラム ショウガイジ ニ オケル 「 ナゾナゾ 」 サンカ コウドウ ノ ケイセイ ニ カンスル イチジレイ ケントウ

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抄録

本研究は、なぞなぞへの興味はあるが適切な参加が難しい自閉症スペクトラム障害児童1名を対象になぞなぞ遊びを実施し、正解がわからない問題に対しても自発的に何らかの解答をする行動を形成し、社会的相互作用の増加の可能性を検討することを目的とした。その結果、自発的な解答行動を形成するためには、状況事象や結果事象へのアプローチだけでは不十分であり、視覚刺激プロンプトを用いることが有効であることが示され、対象児の自発的ななぞなぞ遊びへの参加が日常生活場面において観察された。本研究ではなぞなぞの正解を直接導く指導ではなく、「正解でなくても解答する」行動の生起を促した。この手続きの妥当性について、社会参加を円滑にするための行動形成の観点から考察した。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 51 (2), 157-167, 2013

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (4)*注記

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