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抄録
<p>【症例】57歳女性.4か月前から左大腿部および左足先のぴりぴりした異常感覚が出現し,3か月前に異常感覚が左半身に広がった.2か月前から左上下肢の運動障害が出現し,近医受診後当科紹介となった.神経学的所見では左対光反射の減弱,四肢~体幹の全感覚低下(位置覚,振動覚,触覚)および,四肢の腱反射消失を認めた.NCSでは運動神経はほぼ正常であったが,感覚神経は電位導出不能であり,pure sensory neuropathy(SAN)の所見であった.頸椎MRIでC2-4レベルの後索にT2 highな病変を認め,腰椎MRIでTh10レベルの後索にT2 highかつ造影効果を認める病変があり,後根神経節の障害が推察された.神経障害の原因として,抗SSA抗体陽性,シルマーテスト5 mm/3 mmと低下を認めたことから,シェーグレン症候群(SS)にともなうSANであると診断され,ステロイドおよび免疫抑制療法を施行された.【考察】SSによる神経障害の大部分はsmall fiber neuropathyだが,神経障害の5%と頻度は高くないもののSANを引き起こすこともある.SANは重篤な後遺症を残すこともおおい予後不良疾患である.今回我々は亜急性に失調症状が進行したprimary SSに伴うSANを経験したので文献的考察を加えここに報告する.</p>
収録刊行物
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- 日本臨床免疫学会会誌
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日本臨床免疫学会会誌 40 (4), 305d-305d, 2017
日本臨床免疫学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679629723264
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- NII論文ID
- 130006219520
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- ISSN
- 13497413
- 09114300
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可