保育士を対象とした応用行動分析学研修の効果測定 ―問題行動の原因推定力と解決策策定力の客観的な査定―

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of an Applied Behavior Analysis Workshop on Nursery School Teachers' Skills for Dealing With Children's Problem Behavior
  • ホイクシ オ タイショウ ト シタ オウヨウ コウドウ ブンセキガク ケンシュウ ノ コウカ ソクテイ : モンダイ コウドウ ノ ゲンイン スイテイリョク ト カイケツサク サクテイリョク ノ キャッカンテキ ナ サテイ

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抄録

気になる子どもの保育における研修効果の客観的な測定方法を検討した。対象は応用行動分析学の研修会に参加した保育士10名であった。研修の前後に、幼児の問題行動の原因推定と解決策立案を行う記述テストを行った。記述テストの解答を推論された問題行動の機能に基づいて分類し、解答数、正答率、解答の記入速度、解答があったカテゴリ数および原因と解決策の対応度を算出することで、これらの指標を用い、質と量の両面から評価した。原因推定の解答数、解答の記入速度、原因推定カテゴリ数、解決策の正答率は、研修後に有意に上昇した。解決策の解答数と記入速度、原因と解決策の対応度には有意な上昇が認められなかった。参加者数が少なく、無作為抽出や無作為割当ができていないため、結果の一般化には限界があるが、“気になる子ども”に対応するための問題解決的思考力をこれらの指標を用いて客観的に測定できる可能性が示された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 52 (3), 205-215, 2014

    一般社団法人 日本特殊教育学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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