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【症例】86歳女性.慢性胃炎で近医通院中であったが,2012年6月下旬より発熱,両肩,臀部痛を認めたため7月10日血液検査を施行されたところCRP 20.92 mg/dlと高値であったことから抗生物質(パセトシン750 mg)を投与されるも7月16日21.77 mg/dlと改善せず,7月18日当院紹介入院となる.血清プロカルシトニン11.58 ng/mlと高値であったが細菌感染症は否定的であった.全身検索を行なったところ甲状腺左葉に腫瘤を認めたが穿刺吸引細胞診でClass2であったため線種様甲状腺腫と考えられた.Birdらの診断基準をすべて満たし自己抗体陰性,造影MRI検査で肩関節周囲炎,肩峰下滑液包炎を認めたことからリウマチ性多発筋痛症を疑い,7月31日より少量ステロイドを開始したところ自覚症状はすみやかに改善,8月17日CRP陰性化したため8月29日退院となった.退院後約1年経過しているが血清プロカルシトニン5~10 ng/mlで推移している.【考察】リウマチ性多発筋痛症の経過として矛盾しない症例であるが,血清プロカルシトニン高値であることから細菌感染症が否定できずステロイド導入までに時間を要した.全身精査で唯一甲状腺腫を指摘されたが2回の穿刺吸引細胞診で悪性細胞は検出されなかった.しかし血清プロカルシトニン高値が持続しているため甲状腺髄様癌の可能性を考え,引き続き耳鼻咽喉科でもフォローアップ中である.<br>
Journal
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- Japanese Journal of Clinical Immunology
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Japanese Journal of Clinical Immunology 36 (5), 420b-420b, 2013
The Japan Society for Clinical Immunology
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679630397312
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- NII Article ID
- 130003383161
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- ISSN
- 13497413
- 09114300
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed