補助人工心臓装着患者搬送時の臨床工学技士の役割

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説明

補助人工心臓装着の心臓移植待機患者を,埼玉県より大阪の移植施設まで,548kmの道のりを救急車での搬送を臨床工学技士として経験した。実車シミュレーションにて給電状態をチェックし,車載インバータの冷却対策を行う必要があること,予備の強制冷却方式のインバータを設置する必要があること,予備の駆動装置,予備のバッテリーを持ち込む必要があることが確認できた。搬送はほぼタイムテーブルどおりに行われた。スタートから10分で,当初のメインのインバータがオーバーヒートで停止。その後サブインバータに切り替え問題なく駆動した。目的地の高速道路を降りてからの渋滞で給電状態が厳しくなったが駆動装置内蔵バッテリー,予備駆動装置,予備バッテリーの切り替えもすることもなく,受け入れ病院に9時間5分を要し到着し,臨床工学技士の役割を果たした。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 28 (1), 55-58, 2001

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

参考文献 (3)*注記

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