Top-down Control over the Processing of Task-irrelevant Rule Violation:Evidence from Visual Mismatch Negativity

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<p>視覚ミスマッチ陰性電位とよばれる事象関連脳電位成分は,視覚刺激系列に内在するルール妨害事象の自動的な処理を反映する。課題に関連しない刺激系列に内在するルール妨害事象の処理がトップダウン制御によって影響されるか否かを調べるため,我々は実験参加者の随意的行為が視覚ミスマッチ陰性電位に及ぼす影響を,二重課題デザインを用いて検討した。一次課題として,実験参加者は中心凝視点の突然のサイズ変化を検出することを求められた。二次課題として,一方のボタンを高頻度(およそ90%),他方のボタンを低頻度(10%)で,ランダム順に押すことを求められた。これらのボタン押しにより,周辺位置に課題非関連の刺激系列が作り出された。高頻度で行われたボタン押しはルール適合刺激を生じさせたが(81%),時々,ルール妨害刺激を生じさせた(9%,外部によって作り出されたルール妨害事象)。一方,低頻度で行われたボタン押しはルール妨害刺激を生じさせたが(9%,自分が作り出したルール妨害事象),時々,ルール適合刺激を生じさせた(1%)。視覚ミスマッチ陰性電位は,外部によって作り出されたルール妨害事象によって惹起したが,自分が作り出したルール妨害事象によっては惹起しなかった。この結果は,課題に関連しない刺激系列に内在するルール妨害事象の処理が,トップダウン制御によって変容しうることを示している。</p>

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