聴覚予告刺激が弱視者の衝動性眼球運動潜時に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Auditory Warning Signals and Saccadic Reaction Time : People With Low Vision
  • チョウカク ヨコク シゲキ ガ ジャクシシャ ノ ショウドウセイ ガンキュウ ウンドウセンジ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

視覚刺激に対する衝動性眼球運動の潜時が聴覚予告刺激の提示によって短縮する現象について、弱視者5名と晴眼者10名を対象に検討した。固視点の左右5°あるいは10°に位置する注視点のうち、点灯したものをできるだけすばやく追視したときに生じる衝動性眼球運動の潜時を測定した。弱視者4名は、晴眼者と同様に、注視点が点灯する200ms前から聴覚予告刺激を提示する条件(聴覚先行条件)と注視点の点灯と同時に聴覚予告刺激を提示する条件において、視覚刺激のみを提示する条件と比較して、衝動性眼球運動の潜時は有意に短縮した。残り1名の弱視者も、聴覚先行条件において、有意な潜時の短縮が認められた。これらの結果から、晴眼者と同様に弱視者においても、聴覚予告刺激の提示が衝動性眼球運動系の注意状態を導き、処理の促進が生じることが示唆された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 42 (1), 13-21, 2004

    一般社団法人 日本特殊教育学会

被引用文献 (2)*注記

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