ダウン症乳幼児における姿勢・移動運動と共同注意行動の発達的関連

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  • ダウンショウ ニュウヨウジ ニ オケル シセイ イドウ ウンドウ ト キョウドウ チュウイ コウドウ ノ ハッタツテキ カンレン

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説明

これまでにも、ダウン症乳幼児に対する動作法の効果として、姿勢・移動運動領域における効果が示されてきた。一方で、こうした姿勢・移動運動の獲得は、言語やコミュニケーション能力との発達的関連があることが、定型発達をモデルにした研究で示されてきた。そこで本研究では、1名のダウン症乳幼児に対して11〜24か月齢までの期間に動作法を実施し、その姿勢・移動運動の発達パターンと共同注意行動の発達プロセスを比較検討した。共同注意行動の発達評価には黒木・大神(2003)によって標準化された「共同注意発達評価指標」を用い、姿勢・移動運動パターンと合わせて分析することにした。その結果、まず共同注意発達年齢は、特に伝い歩きや独歩を獲得した後に顕著に上昇していた。さらに、共同注意行動の出現の直前には、姿勢・移動運動パターンの変化が起きていた。また、交互凝視が明確に観察されず、視覚的注意の操作にダウン症特有の困難があることが示唆された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 42 (5), 341-350, 2005

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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