自己血回収装置を長期に使用した1例

  • 岩田 浩一
    国家公務員共済組合連合会新別府病院臨床工学室
  • 宇都宮 精治郎
    国家公務員共済組合連合会新別府病院臨床工学室
  • 吉松 俊英
    国家公務員共済組合連合会新別府病院心臓血管外科
  • 木村 龍範
    国家公務員共済組合連合会新別府病院心臓血管外科
  • 伊藤 彰彦
    国家公務員共済組合連合会新別府病院循環器科
  • 古賀 久士
    国家公務員共済組合連合会新別府病院循環器科
  • 田中 秀憲
    国家公務員共済組合連合会新別府病院循環器科
  • 中村 夏樹
    国家公務員共済組合連合会新別府病院循環器科
  • 中尾 宏
    国家公務員共済組合連合会新別府病院循環器科

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説明

【要旨】症例は,72歳,男性。呼吸困難,血痰を主訴に来院した。胸部X線,心電図所見より急性心筋梗塞が疑われた。検査中に,突然下顎呼吸となり心エコー,心臓カテーテル検査から心臓破裂,心室中隔穿孔と診断された。直ちにPCPS,IABPを装着し,インターベンションを試みるも十分でなく,緊急手術となった。手術室に搬送後,PCPS,IABP補助下に心臓破裂修復術およびCABG1枝を施行した。術中より自己血回収装置(COBE社製BRAT2)を使用した。回路はBRAT2回路パック135mlを用いた。術後もPCPSを施行しながら,ドレーンからの出血に対しBRAT2を使用し,輸血量節減に努めた。自己血回収処理は200回以上に及んだが,リザーバー,遠心ボウル,返血バック,およびチューブに使用に差し支えるような異常はなく,特に問題なく施行できた。術中,術後にかけてBRAT2を使用することにより,赤血球の輸血量は大幅に削減が可能であった。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 27 (1), 47-49, 2000

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

参考文献 (3)*注記

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