イムノピラーデバイスの高性能化:抗体固定化担体の改良

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  • 西脇 奈菜子
    北海道大学大学院総合化学院総合化学専攻 愛知県「知の拠点」重点研究プロジェクト
  • 笠間 敏博
    愛知県「知の拠点」重点研究プロジェクト 名古屋大学大学院工学研究科応用化学専攻
  • 石田 晃彦
    北海道大学大学院工学研究院生物機能高分子部門
  • 谷 博文
    北海道大学大学院工学研究院生物機能高分子部門
  • 馬場 嘉信
    愛知県「知の拠点」重点研究プロジェクト 名古屋大学大学院工学研究科応用化学専攻 名古屋大学革新ナノバイオデバイス研究センター 独立行政法人産業技術総合研究所健康工学研究部門
  • 渡慶次 学
    愛知県「知の拠点」重点研究プロジェクト 北海道大学大学院工学研究院生物機能高分子部門 名古屋大学革新ナノバイオデバイス研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Development of High-performance Immuno-pillar Devices: Improvement of Antibody-immobilized Solid Support
  • イムノピラーデバイス ノ コウセイノウカ : コウタイ コテイカタンタイ ノ カイリョウ

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抄録

著者らはこれまでに,光硬化性樹脂と抗体を固定化したビーズを組み合わせた,イムノアッセイによる疾病マーカー検出のためのイムノピラーデバイスと呼ばれるマイクロデバイスの開発を行ってきた.しかし,臨床診断に応用するためには,さらなる性能の向上が求められていた.そこで,イムノピラーデバイスの高性能化を目指し,抗体固定化担体の改良に取り組んだ.従来のイムノピラーデバイスはポリスチレンビーズに抗体を物理吸着により固定化してきた.本研究では,化学結合によりビーズ表面に抗体を固定化することのできるアフィニティビーズを用いたイムノピラーデバイスを作製し,C反応性タンパク質(CRP)の検出を試みた.インキュベーション時間とピラーの直径の検討を行った結果,全測定時間23分で,検出限界0.1 ng mL-1のCRPを測定することが可能となり,従来のデバイスよりも感度が100倍高いことが明らかとなった.本イムノピラーデバイスの長期保存安定性の評価を行ったところ,9か月以上保存可能であることが分かった.以上により,従来よりも優れた感度を有する,高性能なイムノアッセイ用マイクロデバイスを開発することができた.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 64 (5), 329-335, 2015

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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