キャピラリーゾーン電気泳動法を用いる電気泳動移動度の測定による光分解性ハロペリドールの酸解離反応解析

  • 島上 夏美
    徳島大学工学部化学応用工学科
  • 薮谷 智規
    徳島大学工学部化学応用工学科 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部ライフシステム部門
  • 高柳 俊夫
    徳島大学工学部化学応用工学科 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部ライフシステム部門

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Acid Dissociation of Photo-degradable Haloperidol through the Measurement of Electrophoretic Mobility by Capillary Zone Electrophoresis
  • キャピラリーゾーン デンキ エイドウホウ オ モチイル デンキ エイドウ イドウド ノ ソクテイ ニ ヨル ヒカリ ブンカイセイ ハロペリドール ノ サン カイリ ハンノウ カイセキ

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抄録

キャピラリーゾーン電気泳動法(CZE)の電気泳動移動度を用いて,易分解性の医薬品であるハロペリドール(HLP)の酸解離定数(pKa)の決定を行った.HLPは紫外光照射により分解し,4-(p-クロロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン(CPHP)をはじめとする種々の分解物を生成する.紫外光照射によるHLPの分解反応後の溶液をCZE測定したところ,残存するHLPに加えて2種類の分解生成物を分離検出できた.電気泳動移動度の解析に基づくHLPのpKa値は,分解を伴わない条件で測定した結果,及び膜透過測定による文献値と近似した値が得られた.また,泳動時間,電気泳動移動度の値,解析で求めたpKa値から,分解生成物の一つがCPHPであることが分かった.CZEを用いる解析により,分解生成物である共存物質の存在下でも,分離分析を用いる手法により正確にpKaを決定することが可能であることを示した.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 63 (8), 643-648, 2014

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (1)*注記

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