誘導体化ポリ乳酸の末端基及び鎖延長したポリ乳酸の接合部位のDOSYによる分析

  • 曽我部 啓介
    徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部 株式会社カネカテクノリサーチ
  • 右手 浩一
    徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of the End Groups in Derivatized Poly(lactic acid) and the Junction Unit in Chain-extended Poly(lactic acid) by DOSY
  • ユウドウタイカ ポリ ニュウサン ノ マッタンキ オヨビ クサリエンチョウ シタ ポリ ニュウサン ノ セツゴウ ブイ ノ DOSY ニ ヨル ブンセキ

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説明

ポリ乳酸(PLA)の末端に存在するヒドロキシ基及びカルボキシ基を1H Diffusion Ordered Spectroscopy(DOSY)及び19F DOSYで感度よく検出するために,簡便な方法でトリメチルシリル化またはトリフルオロアセチル化した.誘導体化されたPLA末端の重クロロホルム溶液中の拡散係数(D)は,1H DOSY及び19F DOSYのいずれで測定してもよく一致し,それらはPLA主鎖のメチル基やメチン基のDより大きかった.また,主鎖メチル基と末端トリメチルシリル基の1H DOSYにおける積分強度比から,Dの変化にともなう重合度の変化を算出し,この方法で求めた分子量分布の妥当性を検証した.ポリマー鎖中の微量成分を1H DOSYで分析するもう一つの例として,ヒドロキシ末端とジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を反応させて鎖延長したPLAの測定を行った.鎖延長PLAの接合部に存在するMDI単位のDは,主鎖のDに比べて大きな値を示した.これらのDは元のPLAの末端及び主鎖のDよりそれぞれ小さく,鎖延長による分子量の増大が確認できた.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 63 (2), 93-99, 2014

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (1)*注記

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