皮下埋め込み型血糖値モニターの構築を目指したオプティカル糖センサー開発の展開

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Optical Sugar Sensors as Implantable Devices for Interstitial Glucose Monitoring
  • ヒカ ウメ コミ ガタ ケットウチ モニター ノ コウチク オ メザシタ オプティカル トウ センサー カイハツ ノ テンカイ

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抄録

血糖値を連続的にモニターできる皮下埋め込み型デバイスの開発を目的とし,酵素及び合成レセプターに基づく二種類のオプティカル糖センサーの試作と評価を行った.酵素に基づくセンサーは,グルコースオキシダーゼ(GOX)とpH感応性色素を坦持したビーズをカプセル膜で封じ込めた構造のものである.試作したセンサーのグルコースに対する応答を,カプセル膜を横切るグルコース及びグルコン酸の流束に基づいてモデル化・定式化し解析した結果,センサーの色変化応答はカプセル膜の透過性に強く依存し,透過性を制御することによりセンサー応答が増幅されることが分かった.また合成レセプターに基づくセンサーは,phenylboronic acid(PBA)とalizarin色素をハイドロゲル膜に固定化することによって調製した.試作した合成レセプターに基づくセンサーは,PBAレセプターと色素/糖間の競争的錯形成反応に基づいて,フルクトースに対し可逆的に色変化応答を示した.更に,グルコースに対して高い認識能を有するレセプターを得るために,多点でグルコースを認識する種々のbis(PBA)型レセプターを設計・合成し,m-xylenediamineをリンカーとするbis(benzoboroxole)型レセプターがグルコースに対する高い認識能を有していることを見いだした.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 62 (10), 903-914, 2013

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (34)*注記

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