2015年冬季の徳島市における水溶性酸性ガス及びPM<sub>2.5</sub>に含まれる陰イオンのオンライン分析
書誌事項
- タイトル別名
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- Online Analysis of Water-soluble Acidic Gases and Anions in PM<sub>2.5</sub> at Tokushima City in Winter of 2015
- 2015年冬季の徳島市における水溶性酸性ガス及びPM₂.₅に含まれる陰イオンのオンライン分析
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説明
大気中の水溶性酸性ガス及びPM2.5に含まれる陰イオン濃度を高い時間分解能で同時観測可能なオンライン分析システムを構築した.本分析システムは,主に自作のパラレル式ウエットデニューダーと疎水性フィルターを装着したミストチャンバー,及び陰イオン分析用のイオンクロマトグラフ1台で構成され,酸性ガスとPM2.5中陰イオンのデータを1時間にそれぞれ二つずつ出力する.本分析システムを2015年冬季の徳島市の大気分析に適用したところ,観測期間の97.9% で有益なデータを得ることができた.酸性ガス濃度の平均値(n=844)は,それぞれHCl: 4.85±3.08 nmol m−3,HONO: 22.19±18.47 nmol m−3,HNO3 : 9.54±2.52 nmol m−3,SO2 : 101.57±71.99 nmol m−3であり,SO2が高濃度に存在していた.一方,PM2.5に含まれる陰イオンの平均値(n=844)は,それぞれCl−: 3.78±6.48 nmol m−3,NO2−: 3.37±1.99 nmol m−3,NO3−: 25.16±31.49 nmol m−3,SO42−: 92.61±55.33 nmol m−3であり,これら陰イオンの総濃度の9割以上をSO42−とNO3−が占めていた.観測期間中の同時刻のデータを平均化して,観測成分の日内変動を調べたところ,いくつかの酸性ガスで特徴的な挙動が明らかとなった.HCl濃度は気温の変動と類似していたが,そこには2時間のタイムラグが存在した.HONO濃度は午前9時頃と深夜0時頃にピークを有する二山型の変動がみられ,その挙動はNO2濃度の変動と類似していた.また,観測データを後方流跡線解析と対応させることにより,中国大陸から排出された高濃度のSO2が徳島に流入している可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 分析化学
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分析化学 65 (8), 425-432, 2016
公益社団法人 日本分析化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679638240128
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- NII論文ID
- 130006846974
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- NII書誌ID
- AA11681958
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- NDL書誌ID
- 027605811
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- ISSN
- 05251931
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
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