反応性比較法に基づくガスクロマトグラフィーやプロトン移動反応質量分析による大気中OHラジカル反応性の測定

  • 加藤 俊吾
    首都大学東京都市環境学部分子応用化学コース
  • 中嶋 吉弘
    東京農工大学農学研究院環境資源科学科
  • 梶井 克純
    京都大学大学院地球環境学堂大気環境化学論分野

書誌事項

タイトル別名
  • Atmospheric OH Reactivity Measurement Using Comparative Reactivity Method Followed by Gas Chromatography or Proton Transfer Reaction Mass Spectrometry
  • ハンノウセイ ヒカクホウ ニ モトズク ガスクロマトグラフィー ヤ プロトン イドウ ハンノウ シツリョウ ブンセキ ニ ヨル タイキ チュウ OH ラジカル ハンノウセイ ノ ソクテイ

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抄録

大気質を判断するのに,通常は大気中に存在するそれぞれの成分を個別に測定して濃度を知る必要がある.しかし,それぞれの濃度を測るのではなく,全OHラジカル反応性を直接測定するという,新たな大気質診断の指標・測定法が提案されてきた.しかし,直接OHラジカル反応性を測定するシステムはレーザーを複数台使用する高価で操作が難しいものであるため,一般に広く普及しづらいものであった.そこで,より一般的な装置を用いてOHラジカル反応性を測定するシステムを開発した.競争反応法の応用である反応性比較法を原理として用いており,反応性比較物質を導入した大気試料に,OHラジカルを混合して競争反応を起こし,反応性比較物質の減少から大気試料のOHラジカル反応性を求める方法である.反応性比較物質の濃度測定は陽子移動反応質量分析計やガスクロマトグラフィー-水素イオン化検出器(GC-FID)を用いて行った.これらの反応性比較法を原理としたOHラジカル反応性測定システムを用いて,実際の大気で測定を行い,これまで測定されてきたレーザー法との比較や問題点についての検討を行った.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 62 (5), 369-378, 2013

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (21)*注記

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