技能試験に用いられるzスコアに関連する二つの評価手法の定量的把握

  • 金藤 浩司
    大学共同利用機関法人情報・システム研究機構統計数理研究所データ科学研究系
  • 津越 敬寿
    独立行政法人産業技術総合研究所計測標準研究部門計量標準システム科
  • 岩瀬 晃盛
    横浜薬科大学薬学部

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation between Statistical Methods Related to the z Score for Use in Proficiency Testing
  • ギノウ シケン ニ モチイラレル zスコア ニ カンレン スル フタツ ノ ヒョウカ シュホウ ノ テイリョウテキ ハアク

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抄録

技能試験に用いられるzスコアに関連する二つの評価手法の定量的把握を目的として,二つの方法を提案した.初めに,単一試験品目の試験データの分布が正規分布と異なる場合,対数正規分布に基づくzスコアの構成手法を提案した.この手法は正規分布に基づく判断基準が適応できるので,二つの試験物質の試料に基づく試験所間比較においても同様に用いることができる.次に,二つの試験試料を用いた試験では,配付試料の濃度差の大きい試験が存在している.このような状況において,試験所間の偏りと試験所内のばらつきを測る新たな変量間の関係が無相関となるような変量の変換後の直交座標と元の試料の直交座標がなす角度を45度に固定すると,最終的な評価において誤りを生じる.そこで,この角度を推定した後に,無相関となる二つの変量の組を作り評価することが必要であることを指摘し,この角度をデータから推定する方法を提案した.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 60 (7), 571-577, 2011

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (6)*注記

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