プロトン性イオン液体による塩酸溶液からの金(III)の抽出挙動

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タイトル別名
  • Extraction Behavior of Gold(III) from Hydrochloric Acid Solutions by Protic Ionic Liquids
  • プロトンセイ イオン エキタイ ニ ヨル エンサン ヨウエキ カラ ノ カネ(Ⅲ)ノ チュウシュツ キョドウ

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抄録

プロトン付加陽イオンから成るイオン液体(IL)を用いて塩酸溶液からの金(III)の抽出挙動を調べた.用いたプロトン性ILは,1-ブチルイミダゾリウム([BImH]),1-ブチルピロリジニウム([BPyrH]),トリオクチルアンモニウム([TOAH])のビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド([NTf2])塩である.5 × 10-7~6 × 10-4 mol dm-3の金(III)を含む0.1~4 mol dm-3塩酸から抽出を行ったとき,抽出率は塩酸濃度が低いほど,また,金濃度が高いほど上昇した.ILの抽出能力は[TOAH][NTf2]>[BImH][NTf2]>[BPyrH][NTf2]の順であり,[TOAH][NTf2]を用いた場合は0.1 mol dm-3塩酸から1/10容のIL相に金(III)をほぼ定量的に抽出することができた.抽出平衡の解析から,抽出化学種は無電荷の[AuCl3]及び[Au2Cl6]であることが示唆された.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 63 (7), 563-567, 2014

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (1)*注記

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