血液透析患者におけるプルリフロキサシン薬物動態の検討

  • 市丸 直嗣
    大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)
  • 児島 康行
    蒼龍会井上病院泌尿器科
  • 辻本 吉広
    蒼龍会井上病院内科
  • 奥見 雅由
    大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)
  • 矢澤 浩治
    大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)
  • 野々村 祝夫
    大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)
  • 貝森 淳哉
    大阪大学大学院医学系研究科先端移植基盤医療学
  • 高原 史郎
    大阪大学大学院医学系研究科先端移植基盤医療学

書誌事項

タイトル別名
  • Pharmacokinetics of prulifloxacin in hemodialysis patients
  • ケツエキ トウセキ カンジャ ニ オケル プルリフロキサシン ヤクブツ ドウタイ ノ ケントウ

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抄録

目的:プルリフロキサシン(PUFX)の血液透析療法下における薬物動態を検討する.対象および方法:血液透析(HD)療法を受けている腎不全患者8名に対して264.2mgのPUFXを単回または24時間間隔で4日連日投与し,血中濃度を測定した.HDは投与2時間後から4時間施行し,血液流量は180~290mL/minとした.なお,連日投与時におけるHDは1日目と3日目に行った.結果:単回投与におけるHD施行時の血中半減期は15.4±4.5時間(平均値±標準偏差,n=3),薬物濃度曲線下面積は12.9±6.7μg・hr/mLであった.連日投与時におけるウリフロキサシン(UFX;PUFXの活性本体)の血中濃度はHD施行前およびHD施行後のいずれにおいても内服3日目の方が内服1日目よりも高い値を示したが,有意差は認められなかった(HD施行前:p=0.2180,HD施行後:p=0.1635).なお,投薬期間中に副作用は認められなかった.結論:HD療法下におけるPUFXの薬物動態の特性が明らかとなった結果,HD患者においては132.1mgのPUFXを1日1回投与し,HDをPUFX投与4時間から6時間後に施行開始することが適切であると示唆された.

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