糖尿病透析患者の下腿潰瘍とSPP(skin perfusion pressure)値の臨床的検討

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タイトル別名
  • Clinical study of leg ulcers in diabetic dialysis patients applying skin perfusion pressure
  • トウニョウビョウ トウセキ カンジャ ノ カタイ カイヨウ ト SPP skin perfusion pressure チ ノ リンショウテキ ケントウ

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抄録

糖尿病透析患者の下腿潰瘍の治療において皮膚灌流圧(skin perfusion pressure:SPP)を測定し,どれぐらいの値で創傷治癒機転が働くか検討した.対象は2005年8月から2007年10月までの期間でSPPを測定した糖尿病透析患者64名128肢とした.これらを難治性潰瘍発生群と非難治性・潰瘍非発生群(以下,潰瘍発生群,非発生群とする)に群別し,群間の差異を比較検討した.結果,潰瘍発生群のSPP値は38.9±18.7 mmHg,非発生群は51.7±19.8 mmHg(p=0.000336)であった.糖尿病透析患者の下腿潰瘍の治療は困難で,観察期間中潰瘍が治癒状態になったのはわずか7名で,その平均SPP値は49.2±20.4 mmHgであった.SPP測定は簡便で低侵襲であり,重症虚血肢の創傷治癒判定の予測補助診断法として有用であると思われるが,CTや血管造影との併用が必要である.

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