17歳で発症した低分化型肺扁平上皮癌の1例

  • 埴淵 昌毅
    徳島赤十字病院呼吸器科 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部分子制御内科学分野
  • 古川 千幸
    徳島赤十字病院呼吸器科 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部分子制御内科学分野
  • 篠原 勉
    徳島赤十字病院呼吸器科

書誌事項

タイトル別名
  • Squamous Cell Carcinoma of the Lung in a 17-year-old Boy

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抄録

背景.20歳未満の若年者肺癌は極めて稀である.症例.17歳,男性.左側頭部腫瘤の精査目的にて当科紹介となった.胸部CTでは左肺門部の巨大な腫瘤を,骨シンチでは左頭蓋骨を含む多発骨転移を認めた.気管支鏡下の観察では左主気管支主幹部が閉塞しており,同部の生検ではpulmonary blastomaが疑われた.cisplatin,etoposideなどによる全身化学療法を行ったが,癌性心膜炎を合併するなど病状は急速に進行し,死亡した.剖検での腫瘍の組織学的検討にて最終的に低分化型の扁平上皮癌と診断した.結論.20歳未満の若年者であっても胸部異常陰影を呈する症例では肺癌を疑って精査を行うことが重要であると考えられた.<br>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 47 (4), 337-341, 2007

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (12)*注記

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