ブタの横口蓋ヒダの形態学的特徴
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- 岩久 文彦
- 新潟大学歯学部口腔解剖学第一教室 新潟大学医学部解剖学第二教室
書誌事項
- タイトル別名
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- The morphological feature of the transverse palatine ridge of hog
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説明
従来横口蓋ヒダは口腔諸機能の補助装置ともまた消化管皺襞の残存とも考えられている。今回筆者は10% formalin溶液で固定したhogの横口蓋ヒダと硬口蓋の形態を調べた。これについては調査は裸眼で行い, またalgiace印象剤で作った石膏模形を用いた。その結果は, hogの硬口蓋は口吻先端が尖がっている細長い形で, 犬歯部で幅が広がっている。口蓋縫線部には矢状方向に長い溝があり, その陥凹は前臼歯, 臼歯部でみられ, 前額方向では浅いV字形を, 矢状方向では軽度のすり鉢形を呈す。横口蓋ヒダは三種類を認め, その数は多い。基本となるヒダは硬口蓋を横走している山稜形で, その隆起と稜はよく発達しているが, 口蓋縫線部で切れている。その走行距離の特に長い形と短かい形の二型がある。また硬口蓋の最後野にはその稜線上に乳頭状の小結節を持つ隆起の弱いヒダがある。これらヒダの特徴を硬口蓋の形と合わせて考えると, ヒダの機能は咀嚼機能と嚥下機能とに関係があると思われる。
収録刊行物
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- 歯科基礎医学会雑誌
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歯科基礎医学会雑誌 16 (3), 277-288, 1974
歯科基礎医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679658266496
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- NII論文ID
- 130004000790
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- ISSN
- 03850137
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可