クリゾチニブ耐性癌性髄膜炎に対してアレクチニブが奏効したALK遺伝子転座陽性非小細胞肺癌

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タイトル別名
  • Improvement of Crizotinib-resistant Leptomeningeal Carcinomatosis by Switching to Alectinib in a Case of Non-small Cell Lung Cancer Anaplastic Lymphoma Kinase (ALK) Translocation

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背景.癌性髄膜炎は非小細胞肺癌において重篤な合併症である.今回我々は,アレクチニブに変更後に改善が得られたクリゾチニブ耐性癌性髄膜炎を経験したため報告する.症例.47歳女性.ALK遺伝子転座陽性非小細胞肺癌に対しクリゾチニブが投与された.投与から7ヶ月,13ヶ月時に脳転移に対して放射線照射が行われ,クリゾチニブは継続された.投与から21ヶ月時に左眼視野障害・味覚障害・嘔気が出現し,癌性髄膜炎と診断された.アレクチニブに変更され自覚症状は速やかに改善した.経過で薬剤性肝障害のため減量となったが,6週間後のMRI・髄液所見に改善が得られた.結論.クリゾチニブ耐性癌性髄膜炎に対して,アレクチニブは有効な治療選択肢の1つであると考えられた.

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 55 (4), 223-227, 2015

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (13)*注記

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