全身化学療法抵抗性の再発小細胞肺癌肝転移に対し,シスプラチン,ドキソルビシン,イリノテカンによる肝動注化学療法が奏効した1例

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タイトル別名
  • A Small-cell Lung Carcinoma Case of Relapse in the Liver Following Systemic Chemotherapy Successfully Treated by Hepatic Arterial Infusion Chemotherapy

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背景.全身化学療法抵抗性の小細胞肺癌(SCLC)肝転移再発に対して,肝動注化学療法が有効であった症例を報告する.症例.61歳男性.進展型SCLCの診断でカルボプラチンとイリノテカンの全身化学療法を行いCRとなったが,最終治療終了105日後に多発肝転移・肝門部リンパ節転移を認めた.再発後全身化学療法は奏効せず,再発病巣は多発肝転移が主体であったため,肝動注化学療法が施行された.シスプラチンとエトポシドによる肝動注化学療法は奏効しなかったが,シスプラチン(20 mg/body,day 1),ドキソルビシン(20 mg/body,day 1),イリノテカン(40 mg/body,day 1)による2週に1回の肝動注化学療法によりPRが得られた.再発後生存期間は66週であった.結論.肝転移が予後規定因子である全身化学療法抵抗性のSCLCにおいては,肝動注化学療法が有効な可能性がある.<br>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 48 (7), 821-824, 2008

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

参考文献 (18)*注記

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