子宮頸部神経内分泌腫瘍の細胞学的検討―子宮頸部非角化型扁平上皮癌および腺癌との比較も交えて―

書誌事項

タイトル別名
  • Cytological study of neuroendocrine tumors of the uterine cervix-Differential diagnosis from cervical squamous cell carcinoma and adenocarcinoma-
  • —Differential diagnosis from cervical squamous cell carcinoma and adenocarcinoma—
  • —子宮頸部非角化型扁平上皮癌および腺癌との比較も交えて—

この論文をさがす

説明

目的: 子宮頸部神経内分泌腫瘍の臨床病理所見と細胞学的特徴を明らかにする.<br>方法: 7 例の子宮頸部神経内分泌腫瘍を対象とした. 7 例の内訳は 1 例が非定型的カルチノイド (AC), 3 例が大細胞神経内分泌癌 (LCNEC), 3 例が小細胞癌 (SmCC) である. 対象症例における臨床像および細胞核所見, 免疫組織化学所見を解析し, 他の子宮頸癌との比較検討を行った.<br>成績: AC と SmCC は小型細胞が主体であり, 集塊∼孤在性に出現していた. LCNEC は大型集塊または孤在性に出現し, 豊富な細胞質と不整形核小体を有した. SmCC の核は楕円形を呈し, LCNEC の核は最大であった. AC と SmCC は上皮内腺癌や小型の非角化型扁平上皮癌との鑑別が, LCNEC は腺癌や非角化型扁平上皮癌との鑑別が特に問題であった. 7 例での chromogranin A, synaptophysin, CD56 の発現はそれぞれ 71, 100, 100%であった.<br>結論: 子宮頸部神経内分泌腫瘍は, 他の組織型を合併することがあるが, 細胞の結合性, 核クロマチン, 核線などの細胞学的特徴を適確に把握することにより, 他の子宮頸癌との鑑別が可能となると考えられた.

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (44)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ