喫煙と口腔内状況との関連

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タイトル別名
  • Relationship between Cigarette Smoking and Oral Health Status
  • キツエン ト コウクウ ナイ ジョウキョウ ト ノ カンレン

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抄録 : 喫煙と口腔内状況との関連 : 井手玲子ほか.産業医科大学産業生態科学研究所臨床疫学教室-本研究の目的は, 年齢および歯科保健行動を考慮して, 喫煙と口腔内状況の関連を検討することである.対象は, 職場での歯科健診受診者である.職域での歯科健診は, 自記式質問紙と歯科医師による口腔内診査からなる.口腔内状況の指標は, CPITN・喪失歯・処置歯・う蝕歯・歯肉出血の自覚症状とした.また, 参加者は喫煙習慣と歯科保健行動に関する質問紙に回答した.7,713名のうち, 5,232名(67.8%)が職域での歯科健診を受診した.うち, 男性3,303名についてのみ解析を行った.喫煙状況に関する各口腔内状況のオッズ比を算出するためにロジスティック回帰分析を行った.非喫煙者と比較して, 現在喫煙者は歯周疾患(OR=2.3;95% CI : 1.9-2.7), 喪失歯(OR=1.6;95% CI : 1.3-1.9)およびう蝕歯(OR=1.5;95% CI : 1.3-1.8)の高いリスクを示し, 歯肉出血の低いリスクを示していた(OR=0.7;95% CI : 0.6-0.8).喫煙とこれらの口腔内状況とでは, 量-反応関係も認められた.今回の結果より, 喫煙と口腔内状況との間に, 喫煙以外の歯科保健行動とは独立した関連が示された.

収録刊行物

  • 産業衛生学雑誌

    産業衛生学雑誌 44 (1), 6-11, 2002

    公益社団法人 日本産業衛生学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (30)*注記

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