顎裂内に脂肪腫を認めた1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Lipoma in the Alveolar Cleft
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説明
脂肪腫は成熟した脂肪細胞からなる非上皮性の良性腫瘍である。脂肪腫の頭頸部領域における発生頻度は約2〜8%といわれているが,顎裂部に発生することはまれである。今回,我々は,顎裂部に脂肪腫を認めた一例を経験したので報告する。患者は9歳の男児で,出生時より,左側口唇口蓋裂を認め,5ヶ月時に左側口唇形成術,1歳8ヶ月時に口蓋形成術を施行した.9歳時に,顎裂部腸骨移植術の術前に撮影したCT写真で,境界明瞭,類球形の均一な低濃度域を認めた。左側顎裂および顎裂部腫瘤と診断し,顎裂部閉鎖,腸骨移植術および腫瘤の切除術を行った。病理学的診断は,脂肪腫であった。脂肪腫を一塊として摘出でき,再発も非常に少ないことから,顎裂部骨移植を行った。現在,術後2年が経過するが経過良好である。
収録刊行物
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- 日本口蓋裂学会雑誌
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日本口蓋裂学会雑誌 41 (1), 51-55, 2016
一般社団法人 日本口蓋裂学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679678520448
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- NII論文ID
- 130005151112
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- ISSN
- 21865701
- 03865185
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可