関東地域の飼育鳩に発生した封入体肝炎の病理学的所見

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タイトル別名
  • Pathological Observations of Pigeons with Inclusion Body Hepatitis in Kanto District
  • カントウ チイキ ノ シイク ハト ニ ハッセイシタ フウニュウタイ カンエン

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抄録

1993~1994年に関東地域の6鳩舎に発生した封入体肝炎について, 下痢や嘔吐を示した11羽の病理学的検査を実施した. 肉眼的には肝臓の退色と巣状壊死および脾臓の腫大などが観察された. 病理組織学的には, 肝細胞の著しい脂肪変性と巣状壊死, 脾臓のリンパ球の減少, 膵臓の巣状壊死および筋胃のカタルなどが認められ, 好塩基性核内封入体が肝細胞, 膵外分泌細胞, 筋胃・小腸の粘膜上皮細胞, 尿細管上皮細胞に, 好酸性核内封入体が肝細胞に認められた. 肝細胞核内にはアデノウイルス様粒子 (径65~70nm) が電顕観察で認められた. 好塩基性核内封入体に一致して, 鶏アデノウイルス抗血清による免疫染色で陽性抗原が認められた.

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参考文献 (17)*注記

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