家兎にみられたエンセファリトゾーン症

書誌事項

タイトル別名
  • Encephalitozoonosis Found in Rabbits Reared in Sorachi, Hokkaido
  • カト ニ ミラレタ エンセファリトゾーンショウ

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説明

観光牧場で飼育していた兎に沈うつ, 斜頸を主徴とする疾病が発生し, 病理検査および原虫検査によりエンセファリトゾーン症と診断した. 経過観察中に斜頸を示していた1頭が平衡失調を呈した. 剖検では腎の白斑形成と副鼻洞炎を認めたほか著変はなかった. 組織所見では肉芽腫性脳炎と間質性腎炎がみられ, うち1頭の大脳皮質に偽シストを確認した. 組織病変のみられた兎の脳および腎の臓器乳剤を免疫抑制処理したマウスの腹腔内に接種し, 21日から28日後に腹水中に原虫の増殖を確認した. 原虫は, 大きさが約2.5×1.5μm, 染色性はグラム陽性, 電子顕微鏡による観察では5~6回転の極糸と極胞ラメラを確認し, これらの形態特徴からEncephalitozoon cuniculiと同定した.

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