犬の胸部食道に発生した線維肉腫の1例

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タイトル別名
  • Fibrosarcoma Arising from the Thoracic Part of the Esophagus in a Dog
  • 犬の胸部食道に発生した線維肉腫の1例(短報)
  • イヌ ノ キョウブ ショクドウ ニ ハッセイシタ センイ ニクシュ ノ 1レイ

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抄録

ヨークシャテリア, 7歳雌の胸部食道に腫瘍が発生した症例に遭遇した.患犬は食物通過障害による嘔吐を主症状とし, 体重の減少が著明であった.腫瘍は胸部食道に広範囲に増生し, 胸腔入口より心基底部近くにまで広がっていた.開胸時所見では腫瘍発生部の食道は左右に拡張し, 腫瘍は胸骨側に増生し気管を圧迫して著しい気管の変形と狭窄を起こさせていた.患犬は術中呼吸困難に陥って斃死した.<BR>死後に摘出した食道部の腫瘍はカリフラワー状で組織学的には線維肉腫であり, 食道の深部筋組織まで浸潤性に増生していた.腫瘍細胞は分裂像が多く異型性も強く, 病勢の進行が早く臨床的には悪性腫瘍と考えられたが, 他の臓器組織に転移は認あられなかった.

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