牛の肝臓にみられた小結節病巣の病理組織学的検索

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タイトル別名
  • Histopathological Study of Hepatic Small Nodular Lesions on Slaughtered Cattle in Hokkaido
  • ウシ ノ カンゾウ ニ ミラレタ ショウケッセツ ビョウソウ ノ ビョウリ ソシキガクテキ ケンサク

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抄録

北海道では,豚及び馬の肝臓から多包条虫(Echinococcus multilocularis)の幼虫である多包虫の寄生に起因した結節病巣がしばしば認められるが,牛での報告はない.そのため,北海道で生産した牛36例の肝臓に認められた小結節病巣を組織学的に検索したところ,5例で線虫または線虫様構造物を認め,1例は指状糸状虫(Setaria digitata),3例は肝毛細線虫(Calodium hepaticum)または肝毛細線虫様寄生虫,1例は同定不能の線虫であった.また,真菌性肉芽腫性炎が1例,ボトリオミコーシスが1例認められた.ほかに,寄生虫性好酸球性肉芽腫,微小膿瘍,リンパろ胞形成,胆管炎,結節性増生,脂肪壊死及び陳旧性肉芽腫が認められたが,多包虫は検出されなかった.

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