顆粒膜細胞腫に罹患した黒毛和種牛2例の内分泌学的検索

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  • Endocrinological Characteristics in Two Japanese Black Cows with Granulosa Cell Tumor
  • カリュウ マク サイボウ シュ ニ リカンシタ クロゲワシュギュウ 2レイ ノ ナイブンピガクテキ ケンサク

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抄録

顆粒膜細胞腫に罹患した黒毛和種牛2例 (症例A: 12歳9産および症例B: 4歳2産) を内分泌学的に検索した.症例Aは罹患卵巣摘出の213日前から170日前までと9日前から摘出後10日まで, 症例Bは罹患卵巣摘出の85日前から摘出後2日まで連日頸静脈より採血し, 血漿中エストラジオール17-β, プロジェステロン, テストステロン, インヒビンおよび卵胞刺激ホルモン (FSH) 濃度をラジオイムノアッセイにより測定した.両症例とも採血期間を通して明瞭な発情徴候や異常な性行動は観察されなかった.両症例においてインヒビン濃度は高値で推移した後, 罹患卵巣摘出後に急減した.いっぽう, FSH濃度は罹患卵巣摘出後に上昇した.以上の結果から, 本症のインヒビンには生物活性があり, 血中インヒビン濃度の上昇が本症の診断に有用な所見になることが示唆された.

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