火災遭遇後にみられた角膜全域の傷害に対し,眼瞼縫合と内科療法が奏功した犬の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Eyelid Sutures and Medical Treatments for Corneal Injuries in a Dog after a Fire
  • カサイ ソウグウ ゴ ニ ミラレタ カクマク ゼンイキ ノ ショウガイ ニ タイシ,ガンケン ホウゴウ ト ナイカ リョウホウ ガ ソウコウ シタ イヌ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

火災遭遇後,角膜全域の傷害に加えて右眼に角膜深部潰瘍,左眼に角膜穿孔を認めた10カ月齢のボストンテリアに対し,眼瞼縫合及び内科療法を実施した.第14病日,両眼ともに角膜厚の改善がみられ,左眼には角膜径の縮小及び角膜曲率の低下(平坦化)がみられた.第28病日,両眼の角膜厚はさらに改善し,左眼の角膜径と曲率にも回復がみられた.第301病日,両眼ともに角膜厚はほぼ回復し,虹彩が透見可能となるまでに角膜の透明性が改善した.火災遭遇後に角膜全域の傷害に加えて角膜深部潰瘍と角膜穿孔がみられた本例に対して,眼瞼縫合及び感染の制圧・炎症の制御・角膜の保湿などの適切な内科療法は,角膜の形状回復と視覚の保持に有用な治療であったと考えられた.

収録刊行物

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ