正常成雌牛のベクトル心電図

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タイトル別名
  • Vectorcardiogram in Normal Cows
  • セイジョウ セイメウシ ノ ベクトル シンデンズ

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説明

乳成雌牛におけるベクトル心電図を大井らの提唱する心中心直交誘導法を用いて, 健康な26頭について記録を行った. 水平面, 矢状面, 横断面における各ループの最大のベクトルの傾斜度, 振幅は次のとおりであった. Pループでは53.54°, 0.207mV: 21.07°, 0.182mV: 24.58°, 0.159mV, QRSループでは-81.63°, 0.830mV:-133.08°, 1.147mV:-83.98°, 0.864mV, Tループでは94.75°, 0.429mV: 48.79°, 0.545mV: 101.37°, 0.447mVであった. Pループは左尾腹方向に向かう小長楕円形のループであり, QRSループはやや左より頭背方向に向かう滑らかな長細楕円形で, 心室における興奮伝導過程についていろいろの情報を与えるように思われた. TループはQRSループと原点を中心に180°反対の方向, すなわち尾腹側やや右寄りの方向を向いた楕円形ループで反時針回転を示していた. これらの結果より, 従来応用されている一次元的A-B誘導に加えて臨床的有用な手段になり得ると思われた.

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