ヒツジの<I>Cornebacterium pseudotuberculosis</I>感染症の浸潤状況調査と本病の血清診断

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タイトル別名
  • A Survey on <I>Corynebacterium pseudotuberculosis</I> Infection in Sheep and Serodiagnosis of the Infection
  • ヒツジのCorynebacterium pseudotuberculosis感染症の浸潤状況調査と本病の血清診断
  • ヒツジ ノ Corynebacterium pseudotuberculosi
  • A Survey on Corynebacterium pseudotuberculosis Infection in Sheep and Serodiagnosis of the Infection

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抄録

北海道で飼育されているヒツジの仮性結核の浸潤状況調査と本病の血清診断法について検討した.<BR>1) 1985年10月から1986年7月に, 札幌総合食肉流通センターに搬入されたヒツジ248頭中13頭 (5.2%6) のリンパ節, 肝臓, 肺などに乾酪性膿瘍が認められ, そこから (Corynebacterium pseudotuberculosis が分離された.<BR>2) C.pseudotuberculosisをヤギ2頭に実験感染させ抗体価の推移を調べた. 特異性, 感度の点で, 免疫溶血反応 (IHL) と酵素抗体法 (ELISA) が間接赤血球凝集反応, ゲル拡散沈降反応より優れていた.<BR>3) IHLとEHSAにより, 同センターで採取したヒツジ血清の抗体保有状況を検査した. IHLでは, 本病に罹患したヒツジ13頭中9頭 (69.2%) が抗体陽性, 非罹患ヒツジ235頭中222頭 (94.5%) が抗体陰性であった.<BR>4) ELISAでは血清未処理の場合, 非罹患ヒツジの29.8%6に偽陽性反応が認められた. このため, 陽性反応を除くために, Rhodococcus equiの菌体で供試ヒツジ血清を吸収後, ELISAを行った. 13頭の罹患ヒツジはすべて反応陽性, いっぽう, 非罹患ヒツジ235頭中233頭 (99.1%) は反応陰性となり, きわめて診断価値の高い結果が得られた.

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