FOUR SPECIES OF PARADOXOSTOMA (OSTRACODA) FROM THE INLAND SEA OF JAPAN

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  • 瀬戸内海産Paradoxostoma属カイミジンコの4種
  • 瀬戸内海産Paradoxostoma属カイミジンコの4種〔英文〕
  • セトナイカイサン Paradoxostomaゾク カイミジンコ ノ 4シュ エ

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Abstract

Paradoxostoma属の1既知種と3新種を報告する。既知種P. brunneumはSCHORNIKOV (1974, 1975)により千島列島と和歌山県白浜付近から発見されている。第1・第2触角の各節の長さの比を千島産と瀬戸内海産のもので比べたが,大体同じてあった。3新種P. assimile,P. elongatunおよびP. caudatumはそれぞれP. affine,P. rhomboideum,P. aculeoliferumに近縁な種である。大久保(1977)は,殻および付属肢の各6形質を選び,日本産Paradoxostoma属28種の種聞差異を比較した低が,同じ形質を用いてこの3種を検討すると,前ページの表のようになる。この表では,次の記号が使用されている。殼長(Si)は中, 0.55mm以上(m),または小(s)。殻形(Sh)はじん臓形(r),または四角形(q)。織縁(Se)は狭い(n)か,または中程度(m)。融合帯(FZ)は広い(w)か,または中程度(m)。閉殻筋長の前にある2前痕(FS)の有(p)無(a)。その他の殼の特徴(OC)で,放射毛細管が広く(r),殼縁に歯がある(d)。大顎の底節(MC)が,この図の普通形(n),または伸長形(e)。一般にParadoxstoma属では,大顎の底節が長く伸びて筒状になり,先端に歯がない。多分海藻などの汁液を吸収しているからであろう。大顎の外肢(ME)の有(p)1小顎の触扇(MX)は,退化して1本の剛毛になっている(p)か,またはそれすら消失している(a)。第1胸脚(T1)の原節の先端に爪(c)があるか,剛毛(s)があるか。第2胸脚(T2)に小刺列があるか無い(a)か,もしある場合,第2節の剛毛(s)にあるか,他の場所にあるか。また,大久保(1977)に,この図の特徴が記載されているので参照のこと。この4種は,瀬戸内海ではまれな種で,採集した約30地点のうち,1〜3地点で,1〜数個発見されたにすぎない。

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