天草産ヒドロクラゲの一種Eirene menoni KRAMPについて

書誌事項

タイトル別名
  • ON A HYDROMEDUSA EIRENE MENONI KRAMP FROM AMAKUSA, JAPAN
  • 天草産ヒドロクラゲの一種Eirene menoni KRAMPについて〔英文〕
  • アマクササン ヒドロクラゲ ノ イッシュ Eirene menoni KRAM

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抄録

1976および1977年夏,天草,合津臨海実験所付近で多数得られたこの軟水母類の一種は,LINGが中国からPhortis lacteaとして報告したものと全く同一であることがわかった。これはKRAMPが後に,他から得られたものもあわせてEirene Menoniと命名したので,それに従う。本水母はわが国でははじめての記録である。傘は平たい半球型,径4〜10mm,寒天質は厚い。口柄は極めて発達,口唇は縁膜のレベルを越える。口唇は4葉でよく発達し,成長に応じて褶が複雑化する。放射管は長い。環状管は狭い。生殖腺は個体により,その発達程度に差が著しく,蠕虫状に放射管にそって長く伸び,とくに発達したものでは傘縁におよぶ。触手は32本のものが多いが,それ以上のものもある。糸状体は見られない。平衡器は触手間に1〜2個で,石は1個である。

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