コウライアカシタビラメ卵の発生とふ化に及ぼす水温の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of water temperature on embryonic development and hatching rate in three-lined tonguefish, <I>Cynoglossus abbreviatus</I>
  • コウライアカシタビラメラン ノ ハッセイ ト フカ ニ オヨボス スイオン ノ エイキョウ

この論文をさがす

抄録

コウライアカシタビラメの自然産出卵を用いて,各発生段階までの到達時間,ふ化までの所要時間およびふ化率に及ぼす水温の影響を調べた。13~24℃の範囲で発生が進行し,ふ化仔魚が得られた。各発生段階への到達時間は,水温の上昇とともに指数関数的に減少し,ふ化開始までの所要時間は30時間30分~102時間であった。水温とふ化所要時間の対数との関係は,20℃付近に変曲点が認められ,変化率が異なった。正常ふ化仔魚が得られた水温範囲は13~24℃,そのうち50%以上の正常ふ化率を示した範囲は13~20℃であった。最も正常ふ化率が高かった水温は15℃および17℃であった。これらの結果から,コウライアカシタビラメの卵発生とふ化に最適な水温は15~17℃付近と考えられ,岡山県における本種の自然産卵盛期の水温と一致した。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 64 (3), 289-294, 2016

    日本水産増殖学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ