カンパチ仔魚の初期飼育における適正な日長条件:仔魚の摂餌リズムと種苗量産飼育による検討

  • 橋本 博
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所八重山庁舎
  • 松田 圭史
    (独)水産総合研究センター増養殖研究所志布志庁舎
  • 増田 賢嗣
    (独)水産総合研究センター増養殖研究所志布志庁舎
  • 神保 忠雄
    (独)水産総合研究センター増養殖研究所志布志庁舎
  • 今泉 均
    (独)水産総合研究センター増養殖研究所志布志庁舎
  • 照屋 和久
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所八重山庁舎
  • 浜田 和久
    (独)水産総合研究センター増養殖研究所古満目庁舎
  • 虫明 敬一
    (独)水産総合研究センター西海区水産研究所
  • 浜崎 活幸
    東京海洋大学大学院海洋生物資源学部門

書誌事項

タイトル別名
  • Optimal Photoperiod Condition for Culturing Early Larvae of Greater Amberjack <I>Seriola dumerili</I> Inferred from Diurnal Rhythm of Feeding Activity and Mass Seed Production
  • カンパチシギョ ノ ショキ シイク ニ オケル テキセイ ナ ヒナガ ジョウケン : シギョ ノ セツジ リズム ト シュビョウ リョウサン シイク ニ ヨル ケントウ

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説明

実用レベルでの初期飼育における適正な日長条件を明らかにする目的で,24時間連続照明とした小型水槽および大型水槽を用いて1~7時間間隔で仔魚のワムシ摂餌数を調査し,仔魚の摂餌リズムを把握した。また,異なる日長条件(第1回飼育,20日齢まで6~20時までの14時間照明;第2回飼育,15日齢まで6~24時までの18時間照明)で種苗量産飼育を実施した。カンパチ仔魚の摂餌には概日リズムが認められた。また,24時間連続照明下において,仔魚は0時から6時頃の間には積極的に摂餌しない内因性リズムを示した。その結果,種苗量産飼育における仔魚の生残率は18時間照明とした飼育事例で高い傾向がみられ,初期成長も良く,25日齢と取り揚げ時(34~36日齢)に測定した全長は著しく大きかった。したがって,6~24時までの18時間照明が仔魚の摂餌リズムに適合し,生残と成長が改善されたものと考えられた。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 61 (1), 095-102, 2013

    日本水産増殖学会

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