水槽で飼育したコウライアカシタビラメ天然魚の産卵間隔,産卵数,産卵時刻

書誌事項

タイトル別名
  • Spawning rhythm, egg number, and spawning time of wild caught three-lined tonguefish, <I>Cynoglossus abbreviatus</I>, reared in tanks
  • スイソウ デ シイク シタ コウライアカシタビラメ テンネンギョ ノ サンラン カンカク,サンランスウ,サンラン ジコク

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抄録

個別飼育したコウライアカシタビラメ天然魚の産卵間隔,産卵数,産卵時刻等について調査した。4月下旬から6月上旬に4例すべてで14~22回の産卵が確認され,本種が多回産卵魚であることが明らかになった。産卵水温(13.7~19.9℃)や産卵頻度(44~81%)には個体差があり,産卵間隔に一定の傾向はみられなかったが,盛期には毎日産卵することが確認された。雌1尾あたりの産卵数は最大45~53千粒/日,期間中の総産卵数は334~521千粒であった。対照とした複数雌の群産卵区では,浮上卵率(0~100%)と卵径(0.96~1.10 mm)は産卵期の進行とともに低下し,水温と負の相関が認められたが,個別産卵区では浮上卵率において相関が認められず,個体と集団の示す卵質傾向は異なることが示唆された。産卵時刻は14~0時と推定され,16~22時の産卵数が全体の7割を占めた。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 64 (1), 87-95, 2016

    日本水産増殖学会

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