岡山県東部海域におけるウシノシタ科魚類3種の炭素・窒素安定同位体比

書誌事項

タイトル別名
  • Carbon and Nitrogen Stable Isotope Ratios of Tongue Sole Fishes in the Coastal Waters of Eastern Okayama Prefecture
  • オカヤマケン トウブ カイイキ ニ オケル ウシノシタカギョルイ 3シュ ノ タンソ ・ チッソ アンテイ ドウイタイヒ

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抄録

岡山県東部海域において,ウシノシタ科3種の食性を把握するため,消化管内容物と筋肉部の炭素・窒素同位体比を調べた。3種とも,端脚類,クーマ類,エビ類およびカニ類を中心に多毛類,二枚貝類等を加えた多様なベントスを摂食し,全長の増加とともに大型のベントスを摂食していた。3魚種のδ13C 値は-17.3~-14.9‰と一般に報告されている微細藻類の値に近い値を示したことから,これらの種は底生微細藻類を炭素供給の起源にしていると考えられた。一方,3魚種のδ15N 値は17.8~20.3‰の範囲で,大阪湾のウシノシタ類のδ15N 値よりも明らかに高かった。したがって,本調査海域では一次生産段階からδ15N 値が高められていると考えられ,人為的な窒素負荷が影響していることが示唆された。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 62 (2), 123-128, 2014

    日本水産増殖学会

被引用文献 (1)*注記

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