ヤマネ<i>Glirulus japonicus</i>用新型巣箱の考案

書誌事項

タイトル別名
  • Invention of a new type of nest box for the Japanese dormouse (<i>Glirulus japonicus</i>)
  • ヤマネGlirulus japonicus用新型巣箱の考案
  • ヤマネ Glirulus japonicusヨウ シンガタ スバコ ノ コウアン

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抄録

本研究では,耐久性があると考えられる塩化ビニル樹脂性パイプと木材を組合せた塩化ビニル樹脂製のヤマネGlirulus japonicus用の巣箱(以下,塩ビ管巣箱と略する)を考案した.本巣箱は市販の鳥類用木製巣箱キット(以下,木製巣箱と略する)よりも短時間で製作が可能であった(塩ビ7分/個, 木製20分/個).この巣箱の有効性を検証するため,2009年に長野県にある筑波大学八ケ岳演習林と川上演習林の2箇所に塩ビ管巣箱と木製巣箱を各100個設置して,ヤマネと他の動物による巣箱利用を比較した.2010年には鳥類のみ補足調査した.ヤマネによる平均巣箱利用率は塩ビ管巣箱(1.85±2.91%,平均値±SD)と木製巣箱(1.56±3.45%)間で差がなかったが,ヒメネズミによる平均巣箱利用率は塩ビ管巣箱(0.12±0.85%)の方が木製巣箱(1.84±5.03%)より小さかった(川上演習林のデータのみ示す).鳥類による巣箱利用率も塩ビ管巣箱(3%)の方が木製巣箱(19%)より小さかった.塩ビ管巣箱は製作時間が短いだけでなく,ヤマネ以外の動物の利用が少ない点で森林生態系に与える影響が少ないので,ヤマネの調査に有効と考えられる.<br>

収録刊行物

  • 哺乳類科学

    哺乳類科学 52 (1), 15-22, 2012

    日本哺乳類学会

参考文献 (24)*注記

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