肝内胆管癌手術後に発生した内ヘルニアの1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Internal Hernia After Surgery for Cholangiocarcinoma

この論文をさがす

抄録

症例は55歳,男性。腹痛,嘔気,嘔吐を主訴にイレウスの診断で当院に緊急入院となった。6ヵ月前に肝内胆管癌の診断で肝左葉切除+胆管合併切除術の既往歴あり。腹部CT検査で小腸間膜の著しい浮腫と腸間膜血管が捻転して渦巻き状を呈するwhirl signを認めたため,絞扼性イレウスと判断し同日中に緊急開腹術を施行した。前回手術のRoux-en-Y胆道再建術における空腸空腸Y脚吻合部に4×3cm大の腸間膜欠損部が存在し,同部に末梢側の小腸が120cm入り込み,さらに時計方向に180度捻転し絞扼性イレウスを合併していた。腸管壊死は認められなかったため小腸捻転および内ヘルニアを解除した後,腸間膜欠損部を縫合閉鎖して手術終了した。術後経過は順調で11日目に軽快退院となった。Roux-en-Y空腸空腸吻合における腸間膜欠損部は可及的に縫合閉鎖すべきと考えられた。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (13)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ