嵌頓ヘルニアにおけるメッシュの適応

  • 本田 善子
    東邦大学医療センター大森病院総合診療・急病センター
  • 島田 長人
    東邦大学医療センター大森病院総合診療・急病センター
  • 澤口 悠子
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 木村 和孝
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 吉田 公彦
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 松本 悠
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 竹山 照明
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 皆川 輝彦
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 島田 英昭
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 金子 弘真
    東邦大学医療センター大森病院消化器センター・外科
  • 瓜田 純久
    東邦大学医療センター大森病院総合診療・急病センター

書誌事項

タイトル別名
  • Results of Prosthetic Mesh Repair of Incarcerated and/or Strangulated Groin and Obturator Hernias
  • ―嵌頓ヘルニア修復におけるメッシュ使用の現状―

この論文をさがす

説明

<p>鼠径部ヘルニア・閉鎖孔ヘルニアの待機手術ではメッシュによる修復が標準術式となっている。しかし嵌頓症例の手術ではメッシュ感染が危惧されるため,メッシュ使用の適応についてはコンセンサスが得られていない。そこで当科の嵌頓ヘルニア緊急手術例におけるメッシュ使用の現状について報告する。約10年間で緊急手術となった鼠径部ヘルニアは73例であった。そのうち,腸管切除術を行わなかった症例:腸切(-)は61例でメッシュが58例に使用されたが術後感染はなかった。一方腸管切除術を行った症例:腸切(+)は12例で,そのうち4例にメッシュを用いた。3例は小腸部分切除で経過は良好であった。他の1例は小腸穿孔による敗血症性ショックになり,術後創感染をきたしたがメッシュ感染はなかった。また閉鎖孔ヘルニアの緊急手術例は18例であった。腸切(-)が12例ありそのうち10例でメッシュを使用したが術後感染はなかった。一方腸切(+)は6例で,そのうち1例にメッシュを用いたが術後感染はなかった。嵌頓ヘルニアの腸切(-)例ではメッシュ使用は安全であり,また腸切(+)例でも必ずしもメッシュ感染をきたすとは限らない。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ