重症腹膜炎のopen abdomen管理にVAC療法を併用した1例

  • 菱川 恭子
    りんくう総合医療センター 大阪府泉州救命救急センター
  • 水島 靖明
    りんくう総合医療センター 大阪府泉州救命救急センター
  • 中尾 彰太
    りんくう総合医療センター 大阪府泉州救命救急センター
  • 渡部 広明
    りんくう総合医療センター 大阪府泉州救命救急センター
  • 松岡 哲也
    りんくう総合医療センター 大阪府泉州救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Severe Peritonitis Requiring Open Abdominal Management and a Vacuum-Assisted Closure Device

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説明

症例は89歳女性。前医で直腸穿孔と診断され,発症3時間後に当院へ搬入となった。心拍数106/分,血圧67/42mmHg,呼吸数42/分,APACHE IIスコアは32。damage control strategyを選択し,第1病日に直腸高位前方切除のみを行い,vacuum packing closure法による一時閉腹を行った。呼吸,循環の安定を認めた第3病日にS状結腸人工肛門造設術を施行しVAC療法に変更した。第6病日には水分バランス上もマイナスに転じ,筋膜閉鎖可能となった。当院で2012年4月から2013年3月までにdamage control strategyを選択した重症腹部救急疾患9例のうち筋膜閉鎖まで100時間以上を要した4例にVAC療法を併用しており,本例以外の3例で認められた合併症も併せ,報告する。

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