Virtua Bronchoscopy : 極細径気管支鏡ナビゲーションとして

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タイトル別名
  • Virtual Bronchoscopy in Navigation of an Ultrathin Bronchoscope

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説明

極細径気管支鏡検査では,直視下に気管支鏡自体を末梢の気管支へ誘導できる。しかし,病変に関与する気管支を検査中に選ぶことは,時間的制約があり困難である。目的. thin section CT(TSCT)データから病変へのルートのvirtual bronchoscopic images(VBI)を作成し,極細径気管支鏡のナビゲーターとなり得るかを検討した。方法.肺末梢36病変を対象とした。病変の大きさは,平均18×14mm,20mm以下が26病変で,22病変は胸部X線写真で確認し得なかった。ヘリカルCT検査は,GE High Speed Fx/i CT scamerを使用し,関与する区域気管支から病変までを,collimation 厚1〜2mm,pitch 1.0〜1.5,再構成間隔0.5〜1mmで撮像した.VBIはGEナビゲーターを使用し,同時に表示されるaxial像及びsagittal,coronalのmultiplanar reconstruction(MPR)像を参考に閾値を調節して作成した。VBIを利用し,極細径気管支鏡(Olympus XP40,外径2.8mm)を誘導した後,計画したルートに気管支鏡があるかTSCTで確認した。結果.VBIは3〜11(6.1±1.7,平均±標準偏差)次気管支まで作成できた。極細径気管支鏡は4〜11(6.9±1.6)次気管支まで観察できた。VBIは実際の気管支分岐形態を良く反映していたので,36病変中30病変(83.3%)で計画したルートに沿って,直視下で極細径気管支鏡を速やかに誘導できた。4病変は,閾値の設定が不充分であったこと,2病変は気管支鏡挿入時の回転操作が予測できなかったことが原因で,直視下のみでは,気管支鏡を誘導できなかった.36病変中33病変で生検器具を病変に到達させることができ,12病変を肺癌,19病変を炎症と診断した。結論.肺末梢病変の診断に極細径気管支鏡を使用する時,virtual bronchoscopyはナビゲーターとして有用である。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 24 (6), 433-438, 2002

    日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (17)*注記

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参考文献 (19)*注記

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