上腕骨大結節単独骨折に対する小皮切tension band suture法

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上腕骨大結節単独骨折に対し関節鏡を併用した小皮切tension band suture法による骨接合術を行い良好な成績を得たので報告する.2011年1月~2013年4月に5mm以上転位した上腕骨大結節単独骨折に対し手術を行い,術後9ヵ月以上経過観察し得た7例7肩,手術時平均年齢51.1(24-67)歳を対象とした.手術は,関節鏡視で肩関節内に合併損傷がないことを確認した後,肩関節前外側から皮切長約3cmのdeltoid split approachで展開し,骨片上縁の腱板に通したstrong sutureを骨片整復後に結節間溝の外側にanchor 1個で固定した.手術時間は平均62.3(42-78)分で,全例,術後合併症なく骨癒合が得られ,インピンジメント徴候や過度な可動域制限を残さない良好な術後成績であった.本法は比較的簡便且つ短時間で大結節骨片を整復・固定し得る有用な方法と考えた.一方,骨片の形態や転位の程度,骨折線の及ぶ位置によって慎重に適応を選ぶ必要がある.

Journal

  • Katakansetsu

    Katakansetsu 38 (3), 863-866, 2014

    Japan Shoulder Society

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